文系頭のまま理系に合格する 脳を一番シンプルに使う勉強法

書名は「シンプル････勉強法」となっているが、本文の中には「シンプル」という言葉は一つも出てこない。なぜ、「シンプル」という書名になったのか、まったく不思議である。実は、この本は、文系の受験生が、「やはり医者になりたい」と思った時に読む本だ。本書には、たとえば、以下のような内容が書かれている。●文系の受験生は、暗記科目を多く勉強してきたので、海馬の神経細胞が増えている。（これについては、イギリスの神経生理学者マクガイアが２０００年に報告している）●運動部だったので、学校の成績がイマイチで、文系を選んだ受験生････これは間違い！（有酸素運動をすると、海馬の細胞が増えると、ピッツバーグ大学の学会論文に）●数学は、考えて解く科目ではなく、暗記科目なので、文系（＝海馬が多い）に向いている。（認知症患者の計算テストやＭＲＩ所見によって、数学が暗記科目だと立証している）●認知症患者の計算力について、日本内科学会総会に研究発表をしている。（思考力はあるが、記憶力が低下すると、計算力も低下するから、数学は暗記科目）ｊｏｊｏというレビューアーが「机上の空論」と批判しているが、これは間違い！本書を読むと、医学会での研究発表について、いろいろ書かれている。つまり、ｊｏｊｏは本書の内容を読まずに、間違えたレビューを書いたのだ。ついでに、本書の要点をいくつか紹介しておこう。・勉強が楽しいと思うと、βエンドルフィンが分泌されて、海馬の記憶力がアップ。・感情を移入して勉強すると、扁桃核の働きによって、海馬の記憶力がアップする。・歩いて勉強すると、脳幹網様体と脳血流量の作用によって、記憶力がアップする。・暗記すれば暗記するほど、海馬の細胞が増えていき、シナプス結合が強化する。・右脳の記憶力は左脳の１０倍以上あるので、写真やイラストやマンガを利用する。・ＩＣレコーダーを使った聴覚勉強法も、右脳に音として記憶される右脳勉強法。・間違えた時に、海馬は記憶しやすいので、参考書よりも問題集を中心にやること。・寝る前の３０分間に勉強したことは、レム睡眠によって、海馬に記憶が定着する。